第10回:上杦真由美氏/mamius代表

2008年9月12日

上杦真由美さん上杦真由美さん第10回 「カラフル・キャリア対談」は、デザイナーとして活躍中のmamiusオーナー上杦真由美さんをご紹介します。

布が大好きで幼稚園のころからミシンを使っていた上杦さん、一度はOLを経験しますが、洋服作りの夢を捨てきれず、OLを辞め本格的に洋裁を学びます。学校を卒業後、オートクチュールのサロンへ勤め数多くのオートクチュールを手掛けられます。その後、フリーデザイナーとして独立、企画からデザインまですべてを担当し、97年にはmamiusブランドを立ち上げ、大変活躍していらっしゃいます。毎年パリの展示会へ参加されるなど、意欲的に活動されています。

プロフィール

上杦真由美/mamius代表
大手メーカーへ勤務し、働きながら服飾専門学校へ通う。3年勤めたのち退職。専門学校卒業後、オートクチュールサロンへ勤める。皇室はじめ、数多くのオートクチュールドレスの制作に携わる。7年勤務の後退職し、フリーのデザイナーとして独立、企画からデザインまですべてを担当。中国生産の量産を経験したり、トラッドで基本を学び直すなど数多くの経験を経て、97年に独自のブランドを立ち上げる。毎年パリの展示会へ参加するなど意欲的に活動中。

■mamius
http://www.mamius.com/

デザイナーとしてのキャリア

上杦真由美さん高田:現在独立してmamiusというブランドを立ち上げていらっしゃいますが、もともとオートクチュールからスタートされたそうですね。その後、中国で大量生産している企業と契約してフリーでお仕事された経験もあるとか。

上杦:オートクチュールは本人のための、個人向けのもので、もともと癖のあるもの。ただし、量産は企業として、流行りものを多くつくるところ。流行るものを大量につくり、大量に売る、経験してみてそれは苦痛になったんです。たくさん作っていても自分がハッピィではなかった。でも、それはとても良い経験でした。オートクチュールは好きでしたが、一度普通の洋服を作り、それからまた戻ったという感じですね。今もオートクチュールの技をこっそり入れたりしながらつくっています。

高田:中国生産の量産の会社と契約した際は、とてもギャップを感じられたとか?

上杦:はい、デザインというより、今流行していることをまねる、コピーの様な仕事でした。そこで経験してみて、オートクチュールと量産とは全く違うことを改めて感じましたね。そこで、また更に基本を学びたくなりました。

高田:違うものなんですね。そして、トラッドのお店で働かれたんですね?

上杦:はい。やはり基本となるディティールを学びたかったので、プロの方がいらっしゃるお店に入り、働きながら一から学びました。アイテムの表現でもレディスとメンズでは違うなど、トラッドの世界はオートクチュールにとても近いと思ったんです。レディスはある意味流行りものですが、それに比べてメンズはベースがしっかりしている。

高田:オートクチュールを7年、その後フリーとなり量産を経験したり、トラッドを学んだ5年間だったんですね。

上杦:知らないことが多かったんです。フリーで企画をしてお金をもらうわけですから、知らないことがあったら駄目なんです。プロフェッショナルとしてそれができないならばお金がもらえない。感性だけでは通用しない世界があることを知りました。しっかりとした基礎があるからこそきちっとした構成ができるのだと、先輩達に教わりました。今では、逆に決まりみたいな物を少し崩して、提案しています。

高田:大手ではできないものを提供しているんですね。

上杦:そうですね、きっちりとしていない手作業を増やしたり。

高田:工場へだすんですか?

上杦:はい、工場へ縫製をお願いしたり、自分たちで作ったりします。。

高田:縫製は学校で学ばれたんですか?

上杦:縫製は実家で学びました。実は実家が、縫製をしていまして。(白衣ですが。)

高田:あっ、そうだったんですね。白衣は全て作られていたんですか?

上杦:はい。メインはお医者さんのユニフォームです。そのせいか、私は服に対する思い出、服は「薬服」になればいいなと思っていました。

高田:「薬服」とは、癒されるとかですか?

上杦:「癒される」って、あまり好きではないんです。甘えがあるような気がして。「落ち着く」とか、「心地がいい」とか、「安まる」、とか。

高田:では、いろいろ詳しくお話聴かせてください。

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